赤と黒の勇者「コンサドーレ札幌」を応援に、米どころ新潟に行った。

＜慌しい出発＞

８月１日金曜日。この日は慌しく会社を後にした。新潟へ行く準備をするためだった。自宅に帰るなり、私服に着替えまず床屋へ行った。散髪をしてサッパリしたところで家に戻り、準備開始！！列車のチケット、観戦チケット、宿までの地図、スケジュール表（自作）、着替え、デジカメ、洗面道具、コンサのポロシャツとタオルマフラー、お財布などなど・・・。これらのものを慌しくかばんに詰め、いざ札幌駅へ。２１時３０分を過ぎた頃に駅に到着。改札を済ませホームで列車を待った。夜行列車「急行はまなす」。夜行列車＝あまり人が乗らないというイメージがあったが、この日はそれなりの人数が列を作って、列車の到着を待っていた。多分、青森や新潟などで開かれるお祭りを、見に行く人たちだったのだろう。 ２１時４０分過ぎ、列車入線。晩御飯を食べていない私は、駅弁とお茶を買い、列車に乗り込んだ。急行はまなすには、Ｂ寝台とカーペットカーの他に、リクライニングシートの座席車も連結されている。ただ、リクライニングシートにも２種類あり、ドリームシートと普通のシートに分かれている。ドリームシートは前後の間隔がゆったりしていて、しかもリクライニングの角度も、寝るのに丁度良いところまで倒れるようになっている。座席の幅も大きく、普通のリクライニングシートより少し立派である。私は座席車である事は予めわかっていた。「ドリームシートでありますように！！」と祈っていたが、悲しいことに普通のリクライニングシートだった。少しがっかりしながらも席につき、久しぶりの旅行に心浮かれながら、発車の時間を待った。２２時ちょうど。列車は札幌駅を後にした。

＜来るの？来ないの？＞

札幌駅を発車してすぐ駅弁を紐解いた。駅弁を食べながら、車内を見回していると、不思議なことに気が付いた。１列が通路を挟んで２人ずつ（計４人）座れる座席配置になっているのだが、１人ずつしか座ってないのである。普通のリクライニングシートなので少しでもゆったりしてもらおうと言う、ＪＲの配慮なのか、それともこれから先の駅で客が乗ってくるのか。どっちなのか気になってしまった。 駅弁を食べ終わると、時計は２２時３０分位をさしていた。再びあることに気付く。暇のなのである。夜行列車なんかあまり乗らない私は、駅弁の他はおやつすら何も買っていないのだ。もちろん車内販売なんかあるわけもない。普段、列車で雑誌を見る癖がない私は、雑誌を買っている訳もない。窓の景色を見ようと思えども、夜ゆえに真っ暗で何も見えず・・・。でも、しょうがないのでその真っ暗な景色を懸命に見て、時間をつぶした。 ２３時を過ぎた頃、明日は５時には起きなければならない為、そろそろ寝たいと思うが、空いている隣の席のことが気になって寝られない。客が来るのか、来ないのか。消灯をすればおおよそ客も乗って来ないだろうと考え、消灯時間を待つことにした。が、しかし、なかなか消灯時間にならない。いつ消灯するの？それとも消灯しないの？などと考えながら、じっと消灯時間がくるのを待った。０時過ぎだろうか、やっと消灯し、車内が寝静まっていった。

＜「げっ！！小銭が無い！！」＞

８月２日午前５時。朝にめちゃくちゃ弱い私。起きれるかどうかちょっと心配だったけど、無事起床！！洗面所へ顔を洗いに行く。列車で顔を洗うなんてことは、ほとんどないので、ちょっと新鮮な感じの朝でした。席に戻り、窓から外を見ると少し曇り模様。「雨、降るなよ」と思いながら、ボーっと景色を見ていた。 ５時３０分過ぎ、列車は青森到着。次の新潟行きの列車までは、３０分くらい待ち時間があった。とりあえず朝ご飯を調達しなければならないので、ホームのキヨスクへ。立ち食いそばがあったけど、そばを食べたい気分ではなかったので、売店を覗く。新潟へ行くと見られる客で結構混雑していた。パンを食べたいと思ったが、食べたいパンが無かったので、とりあえず列車で食べるお菓子と、飲み物を買うことにした。レジでお金を払おうとしたら、「げっ！！小銭が無い！！」。恐る恐る売店のおばちゃんに「１万円でもいい！？」と聞いてみたら、おばちゃん「さっきも１万円の人いて、渡しちゃったから、あるかどうか」といいながら、レジの中を見てくれた。何とかお釣りがあったみたいで、「いいよ」と言ってくれたので一安心。おばちゃんに「すいません」と謝りながら、お釣りをもらった。 お菓子と飲み物は調達したが、まだ朝ご飯は買っていない。そばで済まそうかとも思ったが、やはり食べる気にならない。ホームを見渡したら、焼きそばの自販機があったので、それで我慢した。

＜特急いなほ６号＞
	５時５０分くらいだったろうか、次に乗車する新潟行き「特急いなほ６号」がホームに到着。さっき買った焼きそばを片手に乗車した。車内は５０％くらいの混雑率だったが、早朝の列車としては、混んでいるという感じがした。この日は新潟の近く長沼で長沼祭りが開かれるらしく、観光客と見られる人たちが多かった。 ６時０７分、青森駅発車。ここからさらに６時間の長旅である。まずは腹ごしらえ！焼きそばを早速開けて頬張った。少し足りなかったが、車内販売は途中の駅からじゃないと乗って来ないので、とりあえずそれまで我慢した。（ちなみにその後、車内販売でサンドイッチを買って食べました^^;） 青森を発車してしばらくすると、空も比較的明るくなってきた（でも、曇ってはいる）。車窓からは、だだっ広い田園風景がずっと見えていた。ふや駅は過ぎる頃からは、右手に日本海が見えていた。

＜忠犬タマ公！？＞

新潟に近くになるにつれ、徐々に乗客が増えていき、新潟に着く頃には満席に近い状態となっていた。 新潟の近くになると頭上に上越新幹線の高架橋が見えてみた。「もうすぐ新潟かぁ」と思いながら、降りる準備をはじめた。 １２時４２分、新潟駅到着。ホームに降りてまず思ったことは、「なまら暑い！！！」。新潟はあまり暑いと言うイメージが無かった為、なおのこと暑く感じた。ここからさらに新幹線に乗り換えて、燕三条まで行かなければならないが、新潟の街の様子も見たかったので、一度改札を出た。（ここで見ておかないと、後は見る時間が無かったもんで（この時点では・・・）） 荷物をロッカーに預けようと探していると、あるものを発見した！！「忠犬ハチ公」ならぬ「忠犬タマ公」の銅像である。「忠犬ハチ公」なら知っているけどと思いながら、説明書きを読んでみると「狩猟中になだれに遭遇した飼い主を助けた」忠犬らしい。どうやら新潟駅の待ち合わせポイントになっているようだった。 荷物をロッカーへ預け外に出ると、やはり暑い！！Ｔシャツ１枚になっていても、汗がだらだらである。とりあえず昼飯を食べようと思い、おいしいご飯を食べさせてくれそうなところを探した。（なんてたって、米どころ新潟ですから！）人がたくさん歩いているところがあったので、その人の流れに乗って探していると、コシヒカリを使ったおにぎり屋さんがあったので、そこに入った。おにぎり２つと豚汁を注文し頬張る。うまかったっす！！

＜あれっ！？＞

１時間ちょっと新潟駅前をぶらついた後、ホテルに向かう為、また新潟駅に戻った。ホテルは、新潟から新幹線で１つ隣の燕三条のホテルを予約してあった。本当は新潟市内のホテルを取りたかったのだが、新潟祭りや長沼祭りと重なってで満室だったため、かろうじて数室残っていた燕三条の「越前屋ホテル」を予約したのである。（予約するのが数日遅かったら、このホテルも多分だめだったと思う。） 新幹線に乗ろうとロッカーから荷物を取り出し、改札口へ。電光案内板を見る。「あれっ！？」乗る予定の列車が表示されていない。予定では１４時１７分の列車があるはずなのに・・・。壁に貼ってある時刻表でも確かめるが、載っていない。間違えなくＪＲ時刻表７月号にはあったはずなのに・・・。そう、８月から一部の列車時刻が変更されていたのである。「外に出る前に時刻を確認しておくべきだった・・・」と後悔しても、それは後のまつり。しかたないので４０分くらい待って、次の新幹線に乗った。ここで教訓「旅行の際は、最新の時刻表を確認しましょう！！」 燕三条に着いたのは１５時過ぎ。そこからタクシーでホテルに向かった。タクシーは、どんどん駅から離れていき、終いには細い路地に入っていっく。「こんなところにホテルなんてあるの！？」と思いながら、乗っているとホテルの看板が見えてきて一安心。思っていたより遥かに立派なホテルだった。部屋もきれいで、文句のいいようが無かった。時間は１５時３０分。部屋で一服した後、また新幹線で新潟に戻った。

＜ビッグスワン（新潟スタジアム）＞

新潟に戻ると、早速ビッグスワンまでのシャトルバス乗り場へ向かった。シャトルバスのフロント部分には、アルビレックス新潟のフラッグが付いていて、すぐにシャトルバスであることがわかった。乗り場にはズラリと”シャトルバスが”列を作っていた。コンサドーレ札幌もシャトルバスを運行しているが、こんなにバスの台数は多くない。（コンサの場合、厚別競技場までのシャトルバスに限って言えば、サポーターがバス待ちの列を作っている。）シャトルバスに堂々と乗り込み、いざスタジアムへ。駅からは２０分くらいで、スタジアムへ着いた。 ゲートをくぐると、もうそこはオレンジ色一色！！会場間近ということもあって、たくさんの新潟サポーターが３重４重に列を作っていた。私はアウェイのゲートを見つけるべく、コンササポーターを探すが、レプリカユニフォームを着ている人がいるわけも無く、全然見つからない。スタジアムを見回してみるが、どこがどうなっているのか結局わからず、警備員の人にアウェイゲートを聞いてやっと列に並んだ頃、開場した。ビッグスワンはサッカー専門の競技場と思っていたが、陸上のトラックが有るのを見て、共用のスタジアムだとはじめて知った。でも、やはりでかい！！厚別も陸上と共用のスタジアムだが、やはり２階がある分、ビッグスワンの方が大きく感じた。 コンササポーターも結構来ていて、席に着くなりレプリカユニフォームに着替える人が多く見られた。私もポロシャツに着替え、あたりを見回しているとアウェイサポーター席のすぐ上に、大型ビジョンがあった。ホーム側にもビジョンがあったが、アウェイ側のビジョンの方が立派なのである。スポンサーのＣＭは、このアウェイ側のビジョンに映し出されていた。コンササポーターはその画面を見ることができず、ちょっと不公平な感じもしたが、ビジョンで試合を見るわけじゃないので、「まっ、いいか」と納得した。売店に行き、晩ご飯代わりに太巻きと、サッポロビール（まさか、売っているとは思わなかった。）を買い腹を満たした。某菓子メーカーが新潟のスポンサーになっている為、”勝ちの種”という名の柿の種が売られていたのと、鳥串を売っていたのが印象的だった。 １９時ちょっと過ぎ、キックオフ。札幌が先制したが、最終的に新潟に５点を謙譲してゲーム終了。コンサドーレ選手に対する腹立たしさを堪え、シャトルバスでスタジアムを後にし、新潟から再び新幹線とタクシーで燕三条のホテルまで戻った。