赤と黒の勇者「コンサドーレ札幌」を応援に、異国情緒あふれる函館に行った。

＜グリーン席と弁当＞
	ゴールデンウィーク前半。まだ肌寒い北海道もこの日は日は暖かく、出かけるにはちょうど良い天気となった。今日は今年Ｊ１に昇格した、コンサドーレ札幌の試合が函館で開催される。私もこの日は、サポーターの１人として函館に応援に行った。８時２８分発函館行き「スーパー北斗６号」。ゴールデンウィーク２日目というのもあって、行楽に行く人とコンサの応援に行くサポーターとで、車内はほぼ満席になっていた。 私も最初は指定席を予約しようとしたが満席だった為、少しリッチにグリーン席で行く事にした。 ８時２８分、定刻通り列車が発車すると客室乗務員の女性が「このグリーン車を担当する、客室乗務員の○○です。よろしくお願いします。｣などと挨拶をしてくれた。普通車だとこの様な対応は無いので、少し良い気分になった。でも、グリーン車のサービスはこれだけの止まらなかった。この少し後になってから、おしぼりとをジュースをサービスしてくれた。少し得した気分。（飲み物はホットコーヒー･烏龍茶･オレンジジュースから選ぶ事が出来きて、要らなければ別に頼む事はない。） 朝ご飯を食べていない私は、サンドイッチを買おうとワゴンサービスが来るのをじっと待っていた。列車が発車して４０分くらい経ってから、ようやく私の席まで来た。さてサンドイッチを買おうと係りの人に注文したら、何と既に売り切れ！！朝の早い列車なので止むをうえない気もしたが、少しがっかり。しょうがないので、お弁当を買って食べた。（鮭といくらの入ったやつ。少し高い。）お弁当を食べ終わった頃、「長万部にて”かに飯”を入荷します。御予約の方は客室乗務員まで・・・」と案内が聞こえてきた。 １つ１０００円。長万部に着くのは、ちょっと早い昼飯時。自分の頭の中で、予約するべきか、あきらめるべきか思いが葛藤した。なにせ、少し前に弁当を食べたばかりなのである。でも、やはり「長万部のかに飯は食べたい。」という思いが強く、予約してしまった。 洞爺を過ぎた辺りから、外が曇ってきた。函館は晴れているのか、少し気になった。先に函館に行っている友人に様子を聞こうにもＰＨＳは圏外で通じず、かと言って車内の公衆電話で聞くほどの内容でもない。 晴れ男の私は、「函館はきっと晴れている」と信じ、じっと窓の外を眺めていた。そして函館に近づくにつれ天候は回復し、１１時４６分列車はポカポカ陽気の函館に到着した。 そう言えば、サッポロクラシックビールが妙に売れていた気がする・・・。

＜千代台と佐藤洋平＞

函館に着くとすぐに荷物をロッカーに預けて、コンサドーレの試合が行われる千代台陸上競技場へ急いだ。キックオフは１３時。市電乗り場へ行くと、サポータであろう人たちが大勢いた。およそ１５分くらいで千代台に着いた。 友人にメールで居場所を聞くと、バックスタンドのホーム寄りという返事が返ってきた。さっそくその場所へ行ってみると、既にそこは超満員！！。芝生席なのだが、歩くところも無いくらい、びっしりと人で埋め尽くされていた。友人を探してもなかなか見当たらないず、通路を何回も行ったりきたり。そうしていると、友人が入口の方から声を掛けてきた。買い物をしていたらしく、席に戻る途中私を見つけてくれてらしい。友人に席を案内してもらと思ったら、その友人も席を見失ったらしい。席で留守番をしていたもう１人の友人に合図をしてもらい、やっとの事で席に着く事が出来た。 席に着いてまもなく、キックオフで試合が開始された。試合開始されて、間もなく播戸選手が先取点を取ってくれた。座っていたサポーターも立ち上がり喜びの歓声を上げていた。その後はどちらも一歩も譲らない展開となり、コンサドーレが１点リードのまま前半を終了した。後半は終盤、コンサドーレがやや押されぎみだった為、何度かひやひやする場面も有ったが、ゴールキーパー佐藤洋平のすばらしい守備により何とか１点を守り切り勝利を収めた。

＜夕食＞

試合後、預けていたカバンを取りに函館駅へ戻った。前日から来ていた友人３人は、このまま列車で帰る為函館駅で別れた。ロッカーからカバンを出すと再び市電に乗り、ホテルのある湯の川に向かった。湯の川温泉は全国でも知られた温泉地である。電車に乗ると自由見学を終えてホテルに戻る修学旅行生も乗っていた。電車に揺られることおよそ２０分で「市民会館前」に到着。ホテルは「市民会館前」と「湯の川温泉」のちょうど中間にあった。さっそくフロントでチェックインを済ませ自分の部屋で一服した。食事の時間まで１時間くらい有ったので温泉に入ろうかとも思ったが、食事のあと函館山から夜景を見に行きたかったので、温泉は帰って来てからは入ることにした。 ６時くらいに「食事の準備が整いました。」と電話が来たので、食事の場所へ降りていった。 食事の内容はあまり良いとは言えないが、とりあえずカニの足が２本ばかり付いていた。私の期待していたイカ刺し一欠けらも付いておらず、少しがっかり。「函館といったら蟹ではなくイカだよなぁ」と思いつつ、ビールを片手に食事を楽しんだ。蟹の甲羅を使った蟹グラタンも有り、内容は今一つだったものの結構お腹いっぱいでした。（ちなみに私の泊った部屋は、一泊二食付きで９０００円。もっと良い部屋に泊るともっと良い料理が出たのかも･･･）

＜雲と月とわずかな夜景＞
	食事が済んだ後、さっそく夜景の見える函館山へ。「湯の川温泉」から市電に乗り今度は「十字街」まで。 ここで少し余談。函館観光には１日乗車券もしくは２日乗車券がお勧め！！市電・市バスが自由に乗り降りできる他、市営バスから函館バスへ移管された路線にも乗れる優れもの。さらにこの乗車券を見せると函館山ロープウェイ乗車券や五稜郭タワー展望台など観光施設の入館料が割り引きになったりします。（詳しいことは函館市交通局へ問い合わせて下さい。）ちなみに私は２日乗車券を買って、十分に使わせてもらいました。 と言ったところで、本題に戻ります。 「十字街」から函館山までは徒歩１０分くらい。すこし急なさかを登ったところに、ロープウェイの山麓駅が有る。山麓駅から頂上を見上げると、霧で山頂駅がほとんど見えない状態。でも、ひょっとしたら頂上に行けば少しくらいは見えるかもしれないと言う期待のもと、上に登ってみることにした。山麓駅は夜景目当ての観光客であふれていた。窓口で往復の乗車券を買おうとしたら係りの人が、「夜景を見えませんけど、よろしいですか？」言ってくれたが、それでもわずかな可能性に賭けて乗車券を買い（もちろん割り引き！）乗車待ちの列に並んだ。函館山ロープウェイのゴンドラはかなり大きい為（１００人くらいは乗れる）列の長さの割には早くゴンドラに乗ることが出来た。ゴンドラが山麓駅を出発して間もなく、ゴンドラは雲に包まれ何も景色が見えない状態になってしまった。乗り合わせて観光客からはブーイングが巻き起こる始末。 しかし山頂駅に着く間際になると、そのブーイングがちょっとした歓声に似たものになっていた。雲から抜けて、雲を見下ろす形になったのである。下を見下ろせば雲、上を見上げれば星空という面白いような珍しいような景色で、少しだけ私も感動してしまった。でも、やはり夜景はほとんど見えず、麓の一部だけが見える程度だった。 山頂には眼下に広がる雲の景色と、ほんのわずかの夜景を楽しんでいる観光客がたくさんいた。雲はライトアップされたようにきれいな光を浴び、それをバックに記念写真を撮っている観光客もいた。 私もそんな景色を３０分ほど楽しんだ後、山を下り夜の元町地区を散策した。 元町地区には、教会などがたくさん立ち並んでおり、夜はライトアップされている。ハリストス正教会やカトリック元町教会の周辺をたくさんの恋人同士が腕を組みながら散策していた。（もちろん私は１人） 時計が午後９時を回った頃、ホテルに戻り温泉で１日の疲れを落とした。